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27話 夢

last update Last Updated: 2025-04-11 21:22:32

あいつはあの示された座標にいる。

俺はすぐにそう思った。

何故かわかる。

本能なのか?それともこれはただの妄想なのか?

どんな関係であろうとあいつは俺にとって血のつながった妹だ。あいつは今どんな状態にあるかわからないが多分あいつの心そのものが俺に何かを呼び掛けたのではないのだろうか?

 なあ?おまえ俺の心に呼び掛けたんだろ?なら何でもいいから俺に何かヒントをくれよ。

みんなお前を探してる。おまえがいないとみんな先進めないんだよ....

「今日はもう遅いしこの施設に泊まって行ったらどうかしら」

理人と美亜はミディールの提案を受け入れ施設内で一夜を明かすことにした。

その日の夜夢を見た。いつもとは違う夢を。夢ではない現実の夢を。

「.........」

理人はゆっくりと目を開けると。まったく身の覚えのない場所に建っていた。

ああ...これは夢だ理人ははっきりとそう思った。

理人の隣には美亜がきょとんとした顔で一緒に立っていた。

周りをよく見渡すとどうやら巨大な神殿のような建物の中のように見える。長い道が続く廊下のような道があるがガラス窓などがなく顔を出せばあたり一面が見える状態だ。

「これ一体どういう事?」

「私に言われても...」

「これ絶対夢だよね」

「はい...確かに私は理人さんの隣で寝ているはずです....。」

「どう言う事だこれは..」

 二人は神殿内部を探索する事にする。

内部の状態は見るからに歴史を感じる装飾が施されている。

 二人は階段を上り、上へ上へと進んで行き次の階に入ると急に現代の雰囲気を感じさせるエリアに様変わりした。

 その階を探索してみると巨大な扉を発見した

二人は扉を開けその先へ進むと非常に広い空間にでた。周りの見た目は文明のレベルが桁並みに高く見え高度な科学力を思わせるものとなっている。床は光沢のような素材となっており周りは明らかにこの世界の機械ではない何かが置かれている。その空間の真ん中に巨大なモニターのようなものとコンピューターの端末が置かれておりその前に位置する場所に美亜が眠っていたカプセル型の機械に似たようなものが置かれている。

二人はその中を覗こうとするが霜が入っているような感じになっており中が見れない状態になっている。

「ここは...本当に夢の中なのか?」

 理人がそう思うのも仕方がないことだ。そばにいる美亜も理人本人もし
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    理人 美亜 ミディールはメールの内容の解読を始める。 あらゆる可能性とパターンを駆使し探り当て、内容や痕跡を探り当てようとする しかし、破損しているメールを解読することはそう容易い作業ではない。 時間だけが淡々と過ぎていく。 そもそもこれ破損しているのではないだろうか? 送り主があえて破損しているように見せているのではないのだろうか? 様々な可能性を見越して様々なやり方でメールの解読に繋がらないか試したものの全くと言っていいほど彼らはその手掛かりすら掴めなかった。「よく考えてみたら俺たちはこんな大掛かりな施設に来る意味があったのだろうか?」 理人は下向きな思考が働き始めた。「理人さんだめですよそんな下向きな気持ちじゃ、それでは手掛かりすら見つけられませんよ」 そう言いながら美亜はメールを見ながら。軽い口調で話し出すのだが.....「案外、「見ているものとは逆なパターン」な事も有ったりすることがあることもあるんですよ?」「はぁ?」「いや~まさか~はは」 理人は笑いながら「g:yq@bbfgwfq@/q@」の文字のキーの入力を日本語の入力と照らし合わせて見た....。 すると日本語入力で「きけんだここはきてはだめだ」となった....「どうしようミディールさん出来ちゃった....」「いや...私にそんなこと言われても」 まさか美亜の一言が地雷となりメールの一部が解読できるとは....「どうしよう今回、話が2000文字も到達せずに終わっちゃう...」 理人は落胆しながらテーブルにうつぶせになりながらなにやらブツブツ言いながら頭を抱えている。 思えば彼はここ数話、主人公らしいことを全くと言っていいほど何もしていない所か目立ってもいない。「だ...大丈夫まだ件名の部分があるから」 ミディールは何とかして理人を和ませようとするが...「あの、二人ともこの件名の部分ですが「座v)4」の部分ですが同じやり方だと座標となり「座標=(F20 S35) 」となりますよ」「え、ちょ ま」「...今回2000文字どころか1000文字すら到達してないのに.....(現在空白込みで900ちょっと)」「美亜ちゃんあなた...」 一応説明しておくが今回のここまでの話の展開は作者がもっている出来上がっている原稿通り話は進んでおり、美亜がメールの内

  • Never Islan   24話 思惑

    メールが4者に送られてきた後、屋敷に全員が久しぶりに集合した。4者ほぼ同時刻に同じメールが送られてきた事に彼らはその異常性に驚きを感じていた。何者かが何処からか送ってきたのはほぼ間違いはない。これは何だか知らのメッセージである。この場にいるものがそう確信していた。「このメールの内容は私が解読するわ」ミディールは即座に解読することを宣言「そう言うことは俺の得意分野でもある手伝うよ」理人もこれに協力すると即座に宣言。「俺と理緒はこのメールが何処から受信されて来たか出来るだけ探ってみるぜ」隆太の目は精気をとりもどしその眼球には力強い意志を感じられるまる奏花は教師代行として学校を守らないといけないため今回は一時戦線を離脱。ただし彼女なりに情報収集を試みるつもりがあるらしく、ちょっとしたツテを当たってみるとの事美亜は理人の側を絶対に離れたくないと言い彼と今まで通り行動を共にすることに。こうして彼らの時間は再び動き出した。しかし依然と違って活発に行動ができない状況である。厳しい寒波が島に直撃しほぼ一日中が吹雪きの状態である。この状態では表立った行動は難しいのが現状である。理人はある提案をした。今後スムーズに行動できるようにするために隆太たちを一時的に屋敷に移住してもらう。この理人の判断はミディールとっては適切な判断だと評価した。美香は自分が屋敷を留守にしているあいだに行方不明になったため。この中の誰かがまた行方不明になる可能性があるため固まって行動したほうが安全だと彼女はそう思っていたからだ。行動方針はあらかた固まった。後は行動するのみである。理人 美亜 ミディールはメールの内容の解読を隆太と理緒はメールがどこから発信されてきたのかを探りを入れる。奏花は今後何が起きるかわからないため学校の生徒たちの安全を守るために引き続き教師代行として行動することに。 ミディールと理人は今回、送られてきたメールを見て底知れぬ恐怖を感じた。これは何者かがこれから起きる「何か」を訴えているようなそんな感じがしたからだ。 一方で美亜は底知れぬ不安を感じていた。あのメールが送られてきたときに自分はオーロラを見ながら誰かに呼ばれているようなそんな感じがして何やら何者かの訴える意識を感じた。それが何者のがわからない。 それぞれ内処に思いを抱え彼ら

  • Never Islan   3章 真実を求めて 23話 それでも時間は過ぎていく

    島に強い寒波が到来する季節が来た。この島...というかこの世界は寒冷化が進んでいるため夏という季節が根本的に無くなってしまっているため春冬秋の順に進む。 既に雪がチラつき始め厳しい冬の訪れを宣告しているかのように空の雲行きが怪しくなりつつある。理人と美亜は毎日のように街に足を運び食糧を買いに行き備蓄し厳しい冬の季節に向けて準備していた。 飲み水の貯蓄はもちろんん厳しい寒さに耐えるためにはカロリーなど偏ると命取りになるため肉などの備蓄もしないといけないのである。まるで南極や北極に住んでいるような暮らしだがこの世界では当たり前な生活である。 理人と美亜は食堂でココアを飲み暖を取っている。理人はなんとなく湯呑がおいてある棚に目をする。おいてある湯呑は美香の物だ。結局何の手掛かりもなくあれから2カ月立ってしまった。こんなはずではなかった理人は美香に関する物を見るたびに何度もそう思った。 日に日に天候は荒れていく。ほぼ毎日が本格的に雪が降るようになった。 隆太と理緒はほぼ毎日のようにパソコンを前にしてキーボウドをうちいろいろと情報を回覧していた。彼らは彼らでまだ諦めてはいないようである。教師代行をしていた奏花は天候が荒れ始めたため急遽、しばらくの間、学校を休校にすることにした。 奏花は時間があれば積極的に理人と美亜。そして隆太と理緒に会いに行っていた。このままでは皆、心が壊れおかしくなるんではないかと思ったからだ。 彼らがどんな時間を過ごそうと時間が流れ厳しい季節はやってくる 遂に島に本格的な寒波が到来した。本格的に寒波が到来すると太陽の光はほぼ毎日のように厚い雲に覆われ夜の様に真っ暗である。 理人と美亜は、夜寝る時は寒さをしのぐため同じベットで、寄り添って寝ている。ベットの中で手を握り合い二人は見つめ合う。 分厚い毛布の中で二人は見つめ合い、ニコっと笑いそのまま深い眠りに付く。理人は美亜がそばにいてくれればこの厳しい季節もやっていけると思った。 日中は寒波で雪が吹雪く日が毎日続く。どこの家も暖炉に火をつけ厳しい季節を乗り切る。寒さをしのぐには当然の事だ。 この季節の時期は人々はカロリーを多めにとるように食事をする。そうしないと健康を保てないからだ。 厳しい季節がやってきても時間は残酷でどんどん進んでいく。理人と美亜はな

  • Never Islan   22話 パラドクス

    あの後、彼らは何のやり取りもなく話す事も無く無言でちりぢりに各自帰宅した何も話す事も無く顔を会わす事も無く無言で。ミディールは一人その場に取り残されその後彼女はどうしたのかは誰も知らない。今回の一件でわかる事。それは今行動しているこの6人は、誰も悪くはないという事だ。ミディールの話でどうひっくり返ってもあのブリザードが直撃した日に何をどうしてもどう行動していても何も変わらなかったことが明らかになってしまったことで完全に一行は心が折れてしまい。何も行動する事も無く1週間が経ってしまった。彼らはこの一週間何も考える事も無くただただ無心で「いつもの日常を」おくっていた。昼間は学校で夜はいつも通り各自自宅で。彼らにとっての普通の日常を過ごした。完全に彼らは諦めの境地へと進んでしまったたとえ彼らが諦めたとしても彼らにとっての日常はいつも通りやってくるのである。その日、理人と美亜は港に二人で釣りに来ていた。「仲いいね~ここ最近よくここに来るけど成果はあるかい?」どうやら最近は二人はよくこの場所に釣りに来ているようである。冷凍ボックスの中には結構な数の魚が入っている。「こりゃたまげたおじさんも負けてはいられないな」そう言って結構な歳の行ってそうなおじさんが勢いよく釣り竿を海に向けてかざし勢いよく針を飛ばす。二人は海の風にあたりながの昼食を食べていた美亜が朝早く起きておにぎりとサンドイッチをを作ってくれた。おにぎりの中身はシンプルに梅干しがはいっている。どこまでもつづく青い海を見ながら二人はおにぎりを食べている。その姿はさながら仲の良いカップルである。「結構な量が釣れたし今日はここまでにして帰るか」二人はキリのいところで切り上げ帰る事にした。何でもない日常が過ぎていく。どうする事も出来ずただただ過ぎていく。皆同じことを思っていた。これじゃ駄目だと。このまま時が過ぎていけば取り返しのつかない事になると。手遅れになると。しかし彼らはどうする事も出来なかった。何をどうしても無駄。もしも何ていう展開など願っても無駄。ミディールの会話から完全に彼らの心の灯を消してしまった。理人は美亜を心の拠り所にしかろうじて正気を保っていた。美亜はそれを理解しているのかそんな彼を受け止めていた。隆太は目の色に精気を失ったような状態で理人から教

  • Never Islan   21話 No, no one's bad.

    「あんたたちは阿久津理人のクラスメイトでしょ?大人しく彼の居場所を教えなさい」 銃を構えながら戦慄した顔つきをして女性は隆太と美亜をにらみつける「人に話を聞く態度かそれが...」「私の失態が彼女を危険にさらせてしまった!!美香ちゃんが行方不明になってしまった...彼女を何とかして見つけ出したいのよ」「だから彼の居場所を教えなさい!!!」 謎の女性はけたたましく二人に怒鳴りつけ再び銃を構える。「ん?....」 美亜が女性の顔を見つめる「ん?.....」 それと同時に女性も美亜の顔を見つめる .................... 双方に長い沈黙の時間が...「おい?どうしたんだ何かおかしいぞ?」 急に二人が見つめ合うと静かな時間が訪れたため何が何だかわからない隆太。「あんたもしかして美亜ちゃん!!!」「ミディールさん!!!!」 美亜は彼女の名前を呼ぶと同時に彼女に飛びつく!!「はぁ?どういうこと」 隆太は何がなんだかわからなかった。ただ明らかな事は両者に誤解があった事それだけは彼は瞬時に理解できた。「この人はミディールさんお婆ちゃんの助手だった人、お婆ちゃんと一緒にいろんなことを研究していた人なんですよ」 美亜は彼女、ミディール・バソーカを隆太に紹介する。 二人はミディールからこれまでの詳細を説明された。「ち...まじかこんなレベルのもんが直撃するなんて聞いてないぜ」「おい!!奏花おまえは先にシェルターに行け!!俺はあいつを迎えに行く」「ちょ!!無理だよここからどれだけ距離あると思ってるの?さすがに無理だよ」「無理でも行くんだよあいつを見捨てろてえーのか!!」 奏花や島の住民が慌てて彼を制止する そんなやり取りをしている彼らの横を爽快に走りばれない様に行動する女性がいた そうその人物こそがミディールである「ごめんなさい、あなたを囮にするようなことをして...」 美香が行方不明となった直後に起きたA級ブリザードあの日、ミディールは美香を救出するために屋敷に足を運び屋敷中を彼女を探したが美香を見つけ出すことができなかった。 ミディールは屋敷の地下に入り美亜が眠っているカプセル型の装置、コールドスリープ装置を確認する。「良かった...彼女は無事ね」 そして彼女はそのまま地下室でブリザードが通過していくのを

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